日下部一司個展
2018年11月6日(火)〜18日(日)
午前11時〜午後6時/最終日4時迄
月曜日休廊
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ギャラリー勇齋 〒630-8372奈良県奈良市西寺林町22
Tel/Fax. 0742-31-1674
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壁のシミが風景や顔に見える。人は無意味の中に意味を見つけて解釈しようとするようだ。絵の具で汚れた紙が「絵画」のように見えたりもする。そういうことが面白く、その認識の安易さをこわいとも思う。
机の上をこんこんとたたいてたら「音楽のようなもの」ができることがある。そういう解釈の仕方を音楽や美術の歴史の中で作り上げてきた。だから「無音」という音でさえ意味深いあり方として存在できたのだろう。
文章を書くことはそうではない。鉛筆でなんとなく文字を書いていたら作文できた、などということはない。しかし、何かを書き始めると考えは進む。あるいは考えが生まれることがある。つまり、秩序ある最初の文字の羅列が、意味を生み出していくのである。一人では進まなかった考えが、二人で雑談する中で明らかになってくることもあるだろう。人はなんらかのきっかけが与えられると考えることができる。おそらくそういうことだ。